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しっとりすべすべ美肌の湯、 早太郎温泉郷の日帰り湯3つを巡ってきた!
早太郎温泉郷
こまくさの湯の露天風呂(西駒の湯)(写真提供:こまくさの湯)
「早太郎温泉郷」は、宮田村・駒ヶ根市にまたがるエリアに3つの日帰り温泉と10棟の宿泊施設が立ち並ぶ、上伊那唯一の温泉郷です。「早太郎温泉」という名前は、古刹・光前寺の霊犬早太郎伝説が由来。中央アルプスの麓にあり、周辺には光前寺をはじめとする観光スポットも多く、登山客や観光客にはもちろん、地元の方々にも愛されている温泉です。

泉質は「美肌の湯」との異名も持つ「アルカリ性単純泉」。入れば肌がしっとりすべすべ、無色透明で匂いもなく、柔らかでクセのない泉質は、ゆったり癒されたいときに最適です。3つの日帰り温泉はそれぞれ個性があり、旅の目的、スケジュールなどにあわせて利用するのがおススメ。駒ヶ根市在住の筆者、それぞれの施設は何度も利用したことがありますが、今回、各施設の特徴をご紹介するため、改めて3つの日帰り温泉を巡ってきました! 

早太郎温泉郷 日帰り湯
☆こまゆき荘(宮田村)
☆こまくさの湯(駒ヶ根市)
☆露天こぶしの湯(駒ヶ根市)
入浴は朝6時からOK!松林の中に佇む「こまゆき荘」
まず訪れたのは、宮田村にある「こまゆき荘」。駒ヶ根インターから車で約5分の場所にあり、宿泊施設やイタリアンを提供する食堂も併設した施設です。マルスウイスキーの醸造元であるマルス信州蒸留所(本坊酒造)からも近く、蒸留所見学の帰りに立ち寄っても◎。すぐ横には天竜川の支流太田切川が流れ、松林の中に佇む外観からは素朴な風合いが漂います。
中に入って清算を済ませたら、靴を脱いで浴室へ。常連と思われるお客さんの様子から、地元の方にも愛されていることが伝わります。浴槽は1つ。露天風呂などはありませんが、浴槽の大窓からは雪を被った南アルプスの山々が一望できます! 景色を見ながら入浴。のんびりとした穏やかな時間が流れます。
大窓から南アルプスが一望できます。冬は日の出を拝むことも(写真提供:こまゆき荘)
入浴していると肌がぬるぬるしてきました。先述した通り、早太郎温泉はどこもアルカリ性単純泉。余分な角質がアルカリの性質で溶け出し、しっとりすべすべな肌になります。加水を一切していないこまゆき荘の泉質は、pH9.2とかなりアルカリ度高め。以前は「重曹泉」と呼ばれた泉質なのだそうです。他の施設と比べると浴槽が小さめのこまゆき荘だからこそ、その良さを存分に感じることができます。

こまゆき荘のオープンは、なんと朝6時から。冬は、朝7時頃に日が昇るため、山々からの日の出を拝むこともできるそうです。お正月には初日の出を見に来るお客さんもいるのだとか。

入浴を終え、休憩室で休憩。イタリアンを提供する食堂にはデッキがあり、そこから外に出ることもできました。太田切川を横目にほてった体を外気に晒せば、心も体もリフレッシュできます。「お風呂上りにデッキに出てコーヒーを1杯飲むだけで癒されると、通われているお客さんもいますよ」と代表の小野正博さん。温泉健康指導士でもあるそうで、「温泉に関することなら何でもご相談ください」とのこと。アットホームな雰囲気も魅力です。
デッキから外に出ると南アルプスをバックに写真が撮れるスポットも。太田切川と南アルプスの絶景を写真に収めることができます(写真提供:こまゆき荘)
周辺には「こもれ陽の径」という遊歩道があるので、外に出て少し周囲を散策。お風呂上りに気ままに自然を楽しめるのも魅力的です。時間を気にせず、旅の合間に立ち寄りたい日帰り湯です。
【施設情報】
こまゆき荘
〒399-4301 長野県上伊那郡宮田村4751-75
TEL0265-81-7117
こまゆき荘公式 Facebook
https://www.facebook.com/%E3%81%93%E3%81%BE%E3%82%86%E3%81%8D%E8%8D%98-1248911911932709/
露天風呂からの絶景が魅力の「こまくさの湯」
続いて伺ったのは、駒ヶ根インターから車で3分の場所にある「こまくさの湯」。駒ヶ岳ロープウェイへ向かうバスの発着場所「菅の台バスセンター」からは約400メートル、徒歩でも約6分という好立地にある温泉施設です。
こまくさの湯外観
広い駐車場に車を停め中に入ると、売店と休憩スペース、奥に食堂がある大空間。天井も高いので開放感があります。受付を済ませて浴室へ。男湯と女湯は、それぞれ「東駒の湯」と「西駒の湯」のがひと月ごとに入れ替わるそうで、この日は「東駒の湯」が女湯でした。

浴室には大きな内湯のほか、薬湯、ジェットバス、露天風呂があります。人気は何と言っても中央アルプスを望むことのできる露天風呂! 周囲にさえぎるものが一切ないので、中央アルプスと緑の松林が一望でき、自然が織りなす美しいコントラストを間近に見ながら入浴することができます。露天風呂に入りながら雪を被った中央アルプスを眺めて、ぼーっと時間を過ごします。仕事のこともしばし忘れて、駒ヶ根高原の清々しい風に当たりながらゆっくり入浴。
東駒の湯の露天風呂。春になれば残雪の宝剣岳と新緑という絶景!少し身を乗り出せば太田切川も見えます(写真提供:こまくさの湯)
露天風呂から上がったら、薬湯やジェットバスを巡ります。個人的にお気に入りなのはサウナです。じんわりと汗をかいたら、水風呂へ。汗を流し、15℃にしっかり冷えた水風呂で体をととのえます。水を飲みながら、入っては出てを繰り返し、約1時間。備え付けの飲料水もおいしい…。聞くと、食堂含め、飲料水は全てアルプスの地下水を利用しているそうです。
内湯も広々(写真提供:こまくさの湯)
支配人の柏崎和久さんに、施設の売りを聞くと「やはり露天風呂からの景色ですね」との答え。美しいアルプスの峰々と雄大な自然を感じながら入浴できる、贅沢な空間でした。「毎日のように来る人もいますよ」という柏崎さん。開業は1996年。25年にわたり、登山者や観光客、地元客にも愛されてきた施設だということが伝わってきました。

【施設情報】
早太郎温泉 こまくさの湯
〒399-4117 長野県駒ヶ根市赤穂759-4
TEL0265-81-8100

公式HP
http://www.komakusanoyu.com/
駒ケ根高原の風を感じながら入浴「露天こぶしの湯」
最後に訪れたのは、「露天こぶしの湯」です。こぶしの湯は、キャンプ場も持つアルプスの丘家族旅行村が運営する施設です。駒ヶ根インターからは車で約5分、「菅の台バスセンター」からも車で約6分の場所に位置しています。

受付を済ませ、浴室に向かいます。“露天”と名が付く通り、売りは露天風呂とのことなので、早速向かうと、岩をいくつも組み合わせたお風呂と、広いウッドデッキ! そこからは高原の緑と、南アルプスの峰々を望むことができました。ウッドデッキは、10人~20人位は寝転べるのでは?と思うほどの広さがあります。新型コロナウイルスの感染拡大もあり、密を避け、空間を広く使えるよう庭園だった場所を全てウッドデッキに改装したそうです。
ウッドデッキが広々!居心地いい露天風呂(写真提供:露天こぶしの湯)
露天には、岩風呂だけでなく、小さめの檜風呂もあります。岩風呂と檜風呂を巡りつつ、熱くなったらウッドデッキでゆったり。「夜に星空を見ながら入るのも気持ちいいだろうなぁ…」と、空を眺めながらだらだらと過ごします。周囲はキャンプ場などを併設する森なので、だんだん大自然の中で温泉に浸っているような感覚に。サウナは「低温サウナ」とのことですが、温度は90℃近くあり、小さいながらも本格的です。汗を流して水風呂へ。水風呂も15℃としっかりと冷えているのが何よりうれしい! ととのいます…。
内風呂も雰囲気がいい(写真提供:露天こぶしの湯)
こぶしの湯を含む、家族旅行村内には、オートキャンプ場やBBQエリアなどもあり、さまざまなアクティビティを楽しむことができます。「温泉だけでなく、駒ヶ根高原を存分に楽しみながら利用して欲しいですね」と駒ヶ根高原アルプスの丘家族旅行村支配人の竹村悠斗さん。家族連れにもおすすめしたい日帰り湯でした。
【施設情報】
露天 こぶしの湯(信州駒ヶ根高原 家族旅行村)
〒399-4117 長野県駒ヶ根市赤穂23-170
TEL0265-83-7228
公式HPhttps://www.chuo-alps.com/family/kobushi/

早太郎温泉の開湯は1995年と比較的新しい温泉ですが、日帰り湯のほかにも、個性豊かな旅館もたくさんあり、各施設それぞれ趣向を凝らしています。駒ヶ岳ロープウェイで絶景を楽しんで、光前寺や駒ケ根高原を散策した後は、贅沢に旅館で1泊も良し、日帰り温泉でまったりするのも良し、旅の目的にあわせて楽しめるのが早太郎温泉の魅力です。ぜひ、皆さんも一度、足を運んでみてくださいね!

*この記事は、令和3年3月に制作し、令和5年12月に内容の見直しをしたものです。
みんなの体験記ライター
投稿者柳澤
年代30代
趣味茶道
自己紹介大学進学で伊那谷へ。暮らし初めて12年目。伊那谷で暮らす人や文化、食と農などの魅力を発信できればと思います。
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