みんなの体験記
Blog
雨の日でもOK!ボルダリングで、楽しみながら身体を鍛えよう
たつの未来館(通称:アラパ)
2020年東京オリンピックで、初めて競技種目として採用が決まったスポーツクライミング。なかでもボルダリングは気軽に始められる種目として、近年若者を中心に人気を集めています。そんなボルダリングの魅力を体感しようと、辰野町の「たつの未来館(通称:アラパ)」に行ってきました。
アラパは、町の交流・健康づくりの拠点として、旧荒神山ウォーターパークの管理棟をリノベーションして2018年にオープンしました。ボルダリング、トレーニングジム、スラックライン、防音の多目的スタジオ、キックバイクなど、子どもから大人まで楽しめるアクティビティー設備のほか、町のシンボルであるホタルの研究所が併設されており、町内外から多くの利用者が訪れる今注目のアクティビティースポットです。
建物に入るとすぐ左手に受付があります。体験料や専用シューズのレンタル、その他精算は券売機で済ませます。必要なものは施設で借りられるので、道具を買い揃えることなく始められるのも魅力。施設利用のマナーなどを教わりレンタルシューズを受け取って、いざボルダリングルームへ!
カラフルな突起がついた壁の迫力に、息子も思わず「わぁ!」と声をあげます。わくわくと冒険心がくすぐられます。初心者・中級者向けの「森」と、上級者向けの「谷」2箇所に分かれており、レベルに合わせて楽しむことができます。
そもそもボルダリングってどんなスポーツ?ルールを知って安全に楽しもう
ボルダリングはカラフルな「ホールド」という突起物を使って壁を登るスポーツ。ホールドはグレード(難易度)ごとに色や形、配置などが指定されていて、スタートからゴールまで同じ色のホールド(もしくはテープなどによって区別)に手足をかけて登るのが基本です。
近年競技人口が増えているとはいえ、まだ体験したことのない人も多いかもしれません。ルールやマナーがわからない……という人にも丁寧にレクチャーしてもらえるので安心です。実際に登り始める前には準備体操と、「登っている人の周り(特に真下や後ろ)に行かない」「登り終わっても飛び降りない」など安全に楽しむためにルールも教えてもらいました。
まず、横に「S(スタート)」と書かれたホールドを探します。次に、同じ色の「G(ゴール)」を探します。アラパでは、小さい子どもにも分かりやすいようにSとGのホールドに手書きのイラストが添えられていました。

Sのホールドを両手で持って両足をマットから離した姿勢からスタート。決められたホールドを使いGのホールドを両手で掴むことができれば成功です。
やみくもにホールドを掴むだけでは登れません。どのホールドに足をかけ、どんな向きに手をかけるかなど、ゴールまでの戦略を立てるのもボルダリングの大事な要素。結構頭も使います。欲しいと思うところにホールドがなかったり、丸い形状をしたものは掴みにくく落ちてしまったり……。コースの途中で身動きがとれなくなってしまうこともしばしば。「手が痛い!」と駆け寄ってきた息子の手を見ると真っ赤になって豆ができそうです。それでも課題をクリアしたくて何度も挑戦します。「どうしたら登れるか?」を考えるのはまるでゲームのよう。息子が夢中になるのも納得です。成功すると嬉しくてもっと上のグレードに挑みたくなります。
「ボルダリングの良いところは、人それぞれ自分の限界に挑戦できるところ。運動は苦手という人でも、ボルダリングにハマってしまう人もいますよ」とスタッフの栗林さん。ほかのスポーツを習う傍ら、体幹トレーニングとしてボルダリングを取り入れる人もいるそうです。屋内なので天候に左右されずに楽しめるのも人気の理由です。
慣れてきたら上級コースにも挑戦。壁の高さはなんと6m!落下防止のためのオートビレイをつければ安心してチャレンジできます。

私も挑戦しました。掴みたいホールドに手が届かなくて、身体を限界まで伸ばして登っているうちに、普段使わない全身の筋肉が刺激されてじんわりと汗もかいてきます。「キツい…」これはいい運動になります。雑誌などでも紹介されていますが、ボルダリングはフィットネス効果の高いスポーツとしても注目されており、二の腕やウエスト、ヒップ、ふくらはぎなどを引き締める効果があると言われています。なるほど……痩せそう(期待!)です。
ゴールになんとか辿り着いたときの達成感はやみつきになります。降りる際、オートビレイに身を任せホールドから両手を離すときには怖くてドキドキしましたが、急降下することなくゆっくりと下まで降りてきました。「怖くないよ!」と息子のほうが得意げです。どんどん上達する息子を見るのも楽しいです。

大人も子どもも同じ空間で一緒になって遊びながら身体も鍛えられるボルダリング。定期的にホールドの配置換えなども行われるそうなので、出来なかったコースやグレード、新しいコースに挑戦しにまた訪れたいと思います!
ほたる飼育研究所
併設されたホタル飼育研究所にもよってきました。

長野県のほぼ真ん中に位置する辰野町。初夏には無数のホタルが乱舞する「ほたるの里」としても知られる町です。ここでは、ホタルの一生を記録した資料の展示と、年間を通してホタルを飼育研究しているそうです。研究員の堀内さんに特別に中を案内してもらいました。
普段なかなか目にすることがないホタルの幼虫と、餌となるカワニナ。一見砂のようにも見える小さな粒をマイクロスコープで拡大して見ると……なんと2ミリにも満たないカワニナとホタルの赤ちゃん!幼虫には、トゲのような足がいくつも生えていて、私たちがよく知っているホタルからは想像もできないような姿です。
9ヶ月ほど経つと2センチ程に成長します。「幼虫は基本1年かけて成虫になるんですが、1年で十分に大きくなれなかった個体は一回ホタルのシーズンを見送って、2年かけて成虫になるんですよ。成虫になってからは1週間~10日程の命です」と興味深い話も聞かせてもらいました。6月、松尾峡にホタルを見に行くのも楽しみです。

ボルダリングに行ったら、ホタルの生態についても学ぶことができ得した気分です。その他の設備も充実しているので、また体験してレポートを書きたいと思います。
まとめ

・「アラパ」はボルダリングのほか、トレーニングジムやキックバイクなど子どもも大人も楽しめるアクティビティースポット

・グレードに合わせた2箇所のボルダリングルームで身体を鍛えながら自分の限界に挑戦できる

・「ほたるの里」辰野町ならでは。ゲンジホタルの生態について学ぶことができる

【営業時間】
営業時間:10:00~22:00(最終入館21:00)
休館日:年末年始(12月28日~1月4日)、毎月第3木・金曜日

【利用料金】
ボルダリング:初回登録なし、1日券:1,000円(中学生以下500円)、月利用券:5,000円(中学生以下2,500円)
レンタル:シューズ¥300、チョーク:¥100

 ホタルの飼育研究所:見学料無料

その他利用料は公式サイト

https://alapa-tatsuno.com/をご確認ください。


【連絡先】
0266-41-2448

【住所】
たつの未来館 アラパ
長野県上伊那郡辰野町樋口2313番地1

*この記事は、令和2年12月に取材をし、令和5年8月に更新をしたものです。
みんなの体験記ライター
投稿者上島
年代30代
趣味温泉・料理・ねこが好き
自己紹介伊那谷生まれ。Uターン。 田舎の子育ては楽しい。アクティブに遊べる美しい自然と、おいしくて楽しい食・農体験がいっぱい。日々を癒やしてくれる温泉が選ぶほどあるのもうれしい。そんな故郷 伊那谷の魅力を綴っていけたらと思います。
関連
観光スポット