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古刹 光前寺の歴史に触れる
古刹 光前寺
中央アルプスの麓、駒ケ根市赤穂に位置する光前寺。早太郎伝説(後述)でも知られるこの寺は、信濃天台五大寺にも数えられた古刹であり、長野県下屈指の大寺です。正月には、その年の幸せを願って、地元の人々でにぎわいます。また春にも、境内に植えられた70本ものしだれ桜を見ようと多くの人が訪れます。
由緒
光前寺は、貞観2(860)年に慈覚大師の弟子本聖上人が大田切黒川の瀑の中から不動明王の尊像を授かって開いたと伝えられています。
古くは武田、羽柴家などの武将から保護を受け、特に徳川家からは地方寺院としては異例の六十石の寺領と大名格を与えられていました。三千貫という広大な寺領を所有し、その範囲は諏訪・佐久地方にまで及んでいたといわれています。
庶民の祈願は江戸時代から
光前寺は、祈願寺であると同時に、大勢の修行増が各地から訪れた修行寺でもありました。境内に現存する十余棟の堂塔が、当時の隆盛ぶりを物語っています。

庶民の祈願が行われるようになったのは江戸時代からで、多くの人がそれぞれの救いを求めこの地を訪れるようになったといわれています。
早太郎伝説
光前寺内 早太郎の墓
本堂南側の墓地の一角には、「霊験早太郎」の墓が建てられています。所蔵する古文書や経典にも記されている早太郎伝説とは、700年の昔、光前寺で飼われていた山犬の早太郎が、遠州府中の化け物を退治する話です。
絵本などにもなっており、地元の人ならば一度は耳にしたことのある伝説です。
南信州有数の祈願霊場
杉が並んだ参道
千年以上の歴史を持つ光前寺。樹齢数百年と推定される杉の老樹がズラリと並ぶ石畳の参道を歩くと、この場所の歴史の古さを感じることができます。何度も火災に見舞われ、古くからの書物や建物を焼失してしまっているものの、今なお南信州有数の祈願霊場として篤く信仰を集めています。