高遠城下―石仏巡礼―おすすめ散策コース
高遠に訪れたら、城下の散策と合わせて石仏巡礼を楽しんでみましょう。
ここでは、高遠石工や伊那市の観光に詳しい伊那市観光協会のおすすめコースをご紹介します！
スタートは、高遠町文化センター駐車場
町の中心部、
高遠町文化センターの無料駐車場に車を停めて、さっそく、散策スタート！
伊那市高遠町商工観光課の、
高遠城下探訪まっぷを頼りに散策します。
【ダウンロードページ】伊那市観光協会H P
車通りの少ない裏道を徒歩で進み、高台から後ろを振り返れば、南アルプスの女王「仙丈ヶ岳」の姿が。
景色をゆっくり眺められるのも、“おさんぽ”の醍醐味。
石仏巡礼の聖地 建福寺
高遠の石仏を参拝するなら、まずはここから。
建福寺は、高遠石工による名作を一度に参拝できる、石仏巡礼の聖地ともいえる場所です。
名工 守屋貞治（もりや・さだじ）の傑作 西国三十三所観世音菩薩、
延命地蔵菩薩、願王地蔵尊、佉羅陀山地蔵菩薩など、貞治の彫技の神髄にふれることができます。
ほかにも、貞治の弟子 渋谷藤兵衛（しぶや・とうべえ）の楊柳観音や仏足石も。
観音様の表情や持物(じもつ)は非常に細やかで石とは思えないような滑らかさ。
作品ひとつひとつ、ゆっくりと眺めたいお寺。
相頓寺跡 延命地蔵菩薩
建福寺から鉾持神社を横目に旧道をすすみ、右手の坂にある相頓寺（そうとんじ）跡。
延命地蔵菩薩は、延命・利生 (※) を誓願するお地蔵様です。
新しく生まれた子を守り、その寿命を延ばすといわれ、人々に信仰されました。
※【利生 (りしょう)】…仏が衆生に与える利益。
定期的に取り替えられる前掛けが、
今も地域の人々に大切にされている証。
右手の階段上にあるのは、延享４年（1747年）造の六角観音供養塔。
均整のとれた美しい造りが見ものです。
ランチはここで。環屋（旧中村家）
「環屋（たまきや）」は、
初代高遠町長の屋敷だった「旧中村家」の土地と建物をもとの所有者さんが伊那市に寄付し、リニューアルされたお店です。
地元のお蕎麦屋さんや農家シェフが日替わりで出店し色々なメニューが楽しめます。
江戸時代前期～中期の特徴を示す町屋形式の建物は、当時の雰囲気そのまま。
ゆったりのんびりランチタイム。
高遠城跡の御城印も購入できます。
ご城下通りを散策
次の巡礼地に向かい国道361号線を東へ…
城下町の面影を残した古い街並みが目の前に広がります。
なまこ壁の土蔵や、立派な門構えの日本家屋が並ぶ景色は、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのよう。
おみやげにも！あかはね「高遠まん頭」
ご城下通りを進み、右手に見えてくるのが
名物「高遠まん頭」で知られる老舗和菓子店「高遠あかはね」です。
創業から百十数年、江戸時代からつづく伝統の味を守っています。
黒糖で仕立てたうす皮に、
丁寧にこした餡子がたっぷり入った上品なおまんじゅうは、おみやげにもぴったり。
旅の思い出とともにぜひお持ち帰りください。
女性の願掛けの場、二十二夜様
「月待ち信仰」の祈りの拠点である二十二夜様は、特定の月齢の夜、人々が集まって月の出るのを待ち願掛けすると、悪霊を払い、願いを叶えてくれる神様として信仰されました。
月待ち信仰には、十五夜・十九夜・二十三夜などがありますが、二十二夜様は、おもに女性によって担われてきた行事で、安産や病気平癒などを願ったとされています。
岩壁に祀られた石仏郡の中には、
守屋貞治の延命地蔵大菩薩も置かれています。
三峰川と弁財天岩を眺めつつ町中へ
弁財天岩（べざいてんいわ）は、藤沢川と三峰川の合流点にあります。
弁財天（＝弁天様）は、
古くから財宝、商売繁盛、芸術、水などの神様として信仰を集めてきました。
暴れ天竜の元凶である三峰川を鎮めるために建てられものとされています。
弁財天は、一般的には「べんざいてん」と読むことが多いですが、高遠では「べざいてん」といい、そこに架かる橋も、「弁財天橋（べざいてんばし）」と呼ばれています。
喫茶店「POEM（ぽえむ）」でくつろぎタイム
落ち着いた雰囲気が魅力の喫茶店
「POEM（ぽえむ）」でくつろぎタイム。
バリスタ歴50年以上の気さくなマスターがおもてなししてくれます。
店自慢のコーヒーの味の決め手は、土佐和紙ドリップ。
薄くてきめの細かいフィルターがアクや雑味を取り除き香り高く喉ごしの良いコーヒーに仕上がるのだそうです。
ほどよい弾力の絶品蒸し焼きプリンは、なんと、マスターお手製。
バニラアイスと、ふわふわのクリームが添えられてコーヒーとの相性も抜群！おすすめです。
ゴール 高遠町文化センター駐車場
のんびりおさんぽを楽しみつつ、車を停めた高遠町文化センターの駐車場に戻りましょう。
所要時間は約４時間。
土地勘のない方でも、比較的わかりやすいコースですので、ぜひ、お出かけください！
